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外壁塗装の下地処理って何をしているの?

2025.08.31 コラム

外壁塗装と聞くと、「色を塗る作業」が主なイメージではないでしょうか?
しかし、実際の塗装工事では塗る前の“下地処理”が非常に重要な工程です。
この下地処理をおろそかにすると、どんなに高品質な塗料を使っても、すぐに剥がれたりひび割れたりしてしまう可能性があります。今回は、普段は見えないけれど、外壁の耐久性に大きく影響する「下地処理」について、わかりやすく解説します。

下地処理とは?塗装前の「整える」作業

下地処理とは、外壁の表面を塗装に適した状態に整える作業のこと。
劣化した外壁には、汚れ・ひび割れ・カビ・古い塗膜などが残っており、そのまま塗料を塗っても、しっかり密着せず、すぐに剥がれてしまうのです。
下地処理はまさに、塗料の性能を最大限に発揮するための土台作りといえるでしょう。

主な下地処理の工程

外壁の状態に応じて様々な処理を行いますが、代表的な作業を順に見ていきましょう。

1. 高圧洗浄(こうあつせんじょう)
外壁の汚れやホコリ、古い塗膜、カビ・苔などを高圧の水で洗い流す作業です。
汚れが残ったままだと塗料がうまく密着しないため、この工程は必須です。
特に苔やカビが多い北側の壁などは念入りに洗浄します。

2. ケレン作業(研磨)
金属部分や外壁の一部に対して行うサビ取りや表面の研磨作業です。
サビや古い塗膜を削り落とし、塗料が食いつきやすいように表面を粗く整えます。
この作業によって塗膜の「持ち」が大きく変わる重要な工程です。

3. クラック補修(ひび割れの補修)
外壁にできたひび割れ(クラック)を補修します。
細かいものは専用のパテやシーリング材で埋め、大きな亀裂にはVカット補修などの方法を取ります。
そのまま塗装すると、ひび割れが塗膜に再発してしまう恐れがあるため、しっかり処理が必要です。

4. シーリング(コーキング)打ち替え・増し打ち
窓枠や外壁の継ぎ目にあるゴム状の目地材(シーリング)は、時間とともに劣化して硬化・ひび割れを起こします。
これを新しく打ち直すのが「打ち替え」、既存の上から追加で施工するのが「増し打ち」です。
防水性を保つための非常に重要な処理です。

5. 下塗り(プライマー・シーラーの塗布)
補修が終わったら、下地と上塗り塗料の接着剤のような役割を果たす「下塗り材」を塗布します。
これがないと上塗り塗料が密着せず、塗膜の剥離やムラの原因になります。
下地の素材や状態に合った下塗り材を使うことが大切です。

下地処理は“見えない品質”を決める

塗装工事の仕上がりや耐久性は、見た目では分からない下地処理で大きく差が出ます。
丁寧な処理を行うことで、塗料本来の耐久性や防水性が活きるのです。
逆に、「安いから」と価格重視で業者を選ぶと、下地処理が不十分なまま塗装され、数年で不具合が出てしまうこともあります。

下地処理から始まる、家を守る塗装工事

外壁塗装は単なる「化粧直し」ではなく、家を長持ちさせるための大切なメンテナンスです。
その第一歩である「下地処理」をきちんと行うことで、塗装の仕上がりも耐久性も格段にアップします。
工事を依頼する際には、「どのような下地処理を行いますか?」と質問してみましょう。
その答えに、業者の技術力や誠実さが表れます。

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