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塗装を長持ちさせる秘訣。屋根・外壁塗装における「ケレン処理」の重要性

2025.05.01 コラム

大きな建物、工場やアパート・マンションなどの外壁塗装、住まいの外壁塗装ともに、長持ちさせるためには、その建物の所在地や環境をよく確認し、それに合わせた施工が大切だということは、以前もお話をしました。

今回は、塗装前に必要な下地処理である「ケレン処理」について書いてみようと思います。

 
● ケレン処理とは?

ケレン処理は、既存の塗膜やサビ、汚れ、浮きなどを丁寧に除去し、塗装面を清浄で滑らかな状態に整える作業のことです。一見地味な作業に見えるかもしれませんが、この工程をしっかりと行うか否かで、塗料の密着性や耐久性、そして最終的な仕上がりの美しさが大きく左右されると言っても過言ではありません。

屋根塗装におけるケレン処理は、特に重要度が高いと言えます。金属屋根の場合、サビの発生は塗膜の剥がれや穴あきの原因となり、雨漏りに直結する可能性があります。ケレン処理では、ワイヤーブラシやスクレーパー、電動工具などを用いて、サビを徹底的に除去します。また、古い塗膜が剥がれかかっている箇所や、コケや藻などが付着している場合も、同様に丁寧に除去することで、新しい塗料がしっかりと密着するための下地を作ります。

外壁塗装においても、ケレン処理は不可欠な工程です。旧塗膜の剥がれやチョーキング(塗膜表面の粉化)、汚れなどを除去することで、新しい塗料との密着性を高めます。特に、ひび割れ補修を行った箇所や、シーリング材の打ち替えを行った箇所などは、周囲との段差をなくし、滑らかに仕上げるためのケレン処理が重要になります。

ケレン処理の良し悪しは、塗装後の耐久性に直接影響します。下地処理が不十分なまま塗装を行ってしまうと、早期に塗膜が剥がれたり、膨れたりする可能性が高まります。これは、せっかく高性能な塗料を選んだとしても、その性能を十分に発揮できないばかりか、再塗装の時期を早めてしまうことにも繋がりかねません。

また、美しい仕上がりを実現するためにも、ケレン処理は欠かせません。下地が凸凹していたり、汚れが残っていたりすると、新しい塗料を塗っても表面が滑らかにならず、ムラになったり、ゴミが混入したような仕上がりになってしまうことがあります。丁寧にケレン処理を行うことで、塗料本来の持つ美しさを引き出すことができます。

弊社の施工でない現場での塗替え工事をする場合、以前の業者さんがどのような塗料でどのような施工をしたのか、正確に把握することが難しいため、しっかりとしたケレン処理を行い、下地塗装を行うことで、耐久性が高く美しい仕上がりを目指します。

ケレン処理は、実は職人の技術と根気が求められる作業です。
建物の状態を的確に判断し、適切な道具と方法で丁寧に作業を進める必要があります。目に見えない下地処理こそが、住まいの美観と耐久性を長持ちさせるための重要な鍵となります。

塗装のお見積りや施工を依頼する際にはぜひ「ケレン処理」という言葉を覚えておいてくださいね。

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